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『グラッサー博士の選択理論』第10章 通いたくなる学校

強制学習や罰では、人は学ばない

A さん
おゆきちゃん、第10章では、何が書いてあるの?
おゆき
選択理論を学校に生かす話が書いてあるの。選択理論を実践している学校をクオリティースクールというのよ
A さん
選択理論を実践している学校、つまり外的コントロールを使わない学校?
おゆき
さすが、Aちゃん! そのとおり

人に強制的に学ばせようとして成功した試しがない。にもかかわらずそれが正しいと信じて強制をやめない。教育委員会、政治家、親の全員が外的コントロールに従い、学校で教えられていることは正しく、勉強しない生徒は罰するという考えをかたくなに持ち続けている。この破壊的な間違った考え方を強制学習と呼ぶのがピッタリである。学校で、多くの生徒が反抗しているのは、この強制学習に対してである。反抗すると赤点や悪い成績をつけられる。すると多くの生徒は勉強をやめて、上質世界から強制学習だけでなくそれを押し付ける先生までも剥ぎ取ってしまう。

A さん
なるほど、強制学習ではなく、自分から学びたいと思う学校ね。先生が子どもの上質世界に入っていたら、自ら学びたくなるよね
おゆき
そうなのよ。Aちゃんは、選択理論の考え方が、もうすっかり身についたね

子どもたちが教師と教師の教えるものを上質世界に保つことがどんなに重要であるか教師は知らなければならない。

A さん
もし、先生が上質世界に入っていたら、毎日学校に行きたくなるね
おゆき
そうだよね。先生や勉強が生徒の上質世界に入っていないため、誤って学習障害のレッテルを貼られている生徒がいることも書いているわ

生徒が学習を上質世界に入れない選択をしているのか、それとも生徒の頭脳が学ぶ能力を持っていないのか区別がつけられなくなる。
注意欠陥障害や注意欠陥多動性障害という診断について、安易に診断され、障害児としてレッテルを貼るのは深刻な診断である。

おゆき
つまり、強制学習では、生徒が学ぼうとしないのか、学ぶことができないのかの区別がつけられないと言っているのよ
A さん
なるほど。先生が上質世界に入っていると学ぼうとしないという選択肢がなくなるのね。でも、先生が生徒の上質世界に入る学校なんてあるのかしら?
おゆき
それが、あるのよ

通いたくなる学校

おゆき
ミシガン州ワイオミング市にある公立のハンティトンウッズ校は、選択理論を基盤にした学校なのよ

教師、生徒、校長、そして親は、上質世界にお互いのイメージ写真を入れている。

A さん
おー、教師と生徒だけでなく、生徒を取り巻く全ての人が、それぞれお互いに上質世界に入っているのね
おゆき
そして、子どもたちは、選択理論を習うのよ。教師全員が、選択理論のカウンセリングの訓練を受けているの
A さん
そうなのね。全員が選択理論を知って生かしているのね
おゆき
だから、この学校は、私たちが経験した学校とは全然違うわよ

落第はない。人より進んでいるとか遅れているとかは無意味である。クラスで生徒を年令であれ何であれ、分ける試みはない。
教師は、教えることを分かち合う。
子どもたちは、お互いを助け合う。
人との競争ではなくどちらかと言えば、自分自身との競争である。
ベルは鳴らないし、正式な休憩時間もない。

A さん
わー、こんな学校なら、通いたくなるね。問題も起きなさそうね。
おゆき
問題については、学校中に、こんな言葉が貼ってあるんですって

問題が起こった時はいつでも、その人と話し合いをし、人を脅迫したり傷つけたりしないで、問題を解決します。

A さん
罰などの外的コントロールをしないで、問題を解決するのね
おゆき
そう。むしろ、教師と生徒の関係がとても良い学校では、難しい問題は起こらないと書いてあるわ

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覚えるテストではなく、考えるテスト

おゆき
教科書を開いたままで、テストを受けるのよ
A さん
どうして?
おゆき
本には、このように書いてあるわ

教育は知識の習得でない。教育は知識を使うことと定義するのが最善である。知識を使うためには知らなければならないことは確かだ。しかし、知っているだけでは、ほとんど役立たない。学んだ知識を使うことに価値がある。学校の失敗はここに焦点を当てていないことにある。

おゆき
つまり、子どもたちは、常に知識を使う能力があるかどうかのテストを受けるのよ。生徒に記憶することではなく考えることを要求するのよ。問題の例をあげてみるね

歴史
ジョージワシントンは、独立戦争で勝利した後で、なぜ王になるようにとの要請を断ったと思うか。彼の決意が現在の米国でどのように役立っていると思うか。
理科
科学者たちは地球の温暖化をなぜ心配しているのか。
数学
あなたのお父さんが、家にペンキを塗っている。お父さんはあなたに、店に行って家を一塗りするのに必要なペンキを買ってくるように頼んだ。
どのくらいのペンキが必要か計算してください。

A さん
わー、暗記のテストではなく、考えるテストだね

テストで教科に対する能力が十分に証明されれば、その勉強は終わりになる。もし、十分でなければ、生徒に、『あなたも先生も2人共あなたが十分な能力を身につけたと思えるまで、取り組み続けようね』と言う。教師は、勉強の進み具合を調べるだけでなく、励まし、思慮深いフィードバックを与えて、生徒が学んでいるものをもっと良く把握できるようにする。この欲求充足可能な知的なやりとりは、強力な学習環境を創造している

おゆき
落第ではなく、フィードバックをベースとした改善をするのよ。生徒がそれぞれ上質を目指して改善するから順位がないのよ
A さん
わーこんな学校なら、息子を通わせたいわ
おゆき
そうだよね。このハンティトンウッズ校は、全米教員組合から全米一の優秀校と紹介されていたそうよ

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自ら学びたくなる学校

人は外側からコントロールできません。たとえ、子どもであっても強制的に勉強させることはできないのです。
まずは、子どもが自ら勉強したいと思える環境を整えることです。そのためには、生徒も教師もそして勉強そのものも、子どもの上質世界に入っていることが大切です。

「グラッサー博士の選択理論」本の第1章を読んでみよう。誰でも内側から動機付けられている。

「グラッサー博士の選択理論」本の第2章を読んでみよう。欲求を満たすために行動する。

「グラッサー博士の選択理論」本の第3章 を読んでみよう。あなたの理想の写真は?

「グラッサー博士の選択理論」本の第4章を読んでみよう。落ち込みも自分の選択?

「グラッサー博士の選択理論」本の第5章を読んでみよう。性格の違う人とうまくやっていくには?

「グラッサー博士の選択理論」本の第6章を読んでみよう。葛藤の解決の仕方とは?

グラッサー博士の選択理論 第7章を読んでみよう 効果的でない行動をも創り出す??

グラッサー博士の選択理論 第8章を読んでみよう。幸せな結婚

グラッサー博士の選択理論 第9章を読んでみよう。信頼される生き方  

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この記事を書いた人

yukitakaide

おゆき

仙台在住のおゆき です。
心の健康、体の健康を実践しています。

心の健康については、選択理論心理学を毎日生かしています。2012年より学び続けて、2015年選択理論心理士になりました。

体の健康については、グリーンスムージーを2011年より毎日飲んでいます。2013年にグリーンスムージーマスターを取得しました。

心の健康と体の健康を維持して、気持ち良く毎日過ごしています。

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