広告

『グラッサー博士の選択理論』第5章 性格の違う人とうまくやっていくには

解決のサークル

性格は生まれた時に決まっている

A さん
おゆきちゃん、第4章では、感情や生理反応でさえ、間接的にコントロールできることが書いてあったね。次の第5章では、何が書いてあるの?
おゆき
著者グラッサー博士のご両親は相性が悪いという話から始まるのよ

私の父と母は特殊なケースではない。多くの夫と妻は、違った性格をしている。

A さん
へー、性格の違いが、選択理論とどう関係するの?
おゆき
第2章で出てきた基本的欲求と関係しているの。本には、次のように書かれているわ

 

性格の違いは、5つの基本的欲求の強弱の違いによる。それぞれの欲求の強さは、誕生時に決まっていて、変化することはない。
私たちの性格は、遺伝子に組み込まれた欲求の強さと弱さの組み合わせからつくられ、各自にとって特有なものである。

A さん
誰でも、基本的欲求は、同じ5種類を持っているけれど、人によって、欲求の強さに違いがあるのね。そして、その欲求の強弱の違いが、性格の違いということなのね
おゆき
そうなのよ。本には、例えとして、生存の欲求の強い人と弱い人の例が載っているの。生存の欲求が強い人は貯蓄型、弱い人は浪費型、となるわけ
A さん
なるほど、生存の欲求の強弱の違いで、お金の使い方が違ってくるのか
おゆき
そう、だから、相手とお金の価値観が合わないと思うときは、その人と生存の欲求の強弱が違うのよ

よくみられるケースは、お金はあるが、有り余るほどではない。一方は使いたい、一方はその必要はないと言う。
それぞれが自分の意見に固執すれば、毎回口論することになり、やがてケンカが個人攻撃にまで、発展する。
問題の大小にかかわらず、あらゆる相違について相手を責める手段となる。

おゆき
『宵越しの金は持たない』という人は、生存の欲求が弱い人よね。逆にで『きるだけ貯金をしておかないと不安』という人は、生存の欲求が強い人よね。もし、この2人が一緒に住んでいて、お互いに自分の意見に固執すれば、毎回口論することになるわけよ
A さん
そうだね
おゆき
ところで、基本的欲求は、5種類あったでしょ?
A さん
うん、愛所属、力、楽しみ、自由、生存の5種類ね
おゆき
そう、その5種類全部、人によってそれぞれ強弱があるのよ。さらに結婚を例に出して、次のように書いてあるわ

一番うまくいく結婚は、生存の欲求が平均的で、愛と所属の欲求が高く、力の欲求と自由の欲求が低く、楽しみの欲求が高い場合である。このパターンから外れていれば、話し合いが必要となる。その相違が大きければ、妥協点を見つけなければならない。

おゆき
つまり、自分と相手との基本的欲求のプロフィールは違うということ。うまくやっていくためには、相手のプロフィールを推測して、相手と自分とどの欲求が相違しているかに気づく必要があるのよ
A さん
どうやったら、相手のプロフィールがわかるの?
おゆき
相手の上質世界を知ることと、本には書いてあるわ。第3章で、基本的欲求をひとつ以上満たすものが上質世界と書いてあったでしょ
A さん
そうか、相手の上質世界ね。もし、自分と相手の基本的欲求の強弱が違うとわかった時、どうするの?

結婚問題を選択理論で解決

おゆき
解決のサークルという方法が書かれているわ
A さん
解決のサークルって何?

結婚問題の解決のために選択理論を使う良い方法は、自分たちの結婚が大きな輪の中に入っていると考えることだ。
床の上に想像上の輪を描いてみる。
夫も妻も2人とも、椅子を持ってこの輪の中に座る。
この解決のサークルの中には、夫、妻、結婚という3つの実体がある。
夫と妻は欲求の強さの違いに基づく強力な主張を持っているが、解決のサークルに入った時は、2人は、個人として求めるものよりも、結婚の方が優先することに同意している。
サークルの中では、お互いが結婚を良くするためにできることを話す。このような枠組みの中で、妥協点を見つけなければならない。

A さん
大きな輪の中に入って、お互いが結婚を良くするためにできることを話す?
おゆき
そうなのよ。例えば、生存の欲求の強弱の違いで、お金の使い方が違ってくる夫婦の例が出ているわ

2人の意見が合わないのはお金のことだ。ひょっとしたらどちらかが生存の欲求が強すぎるのかもしれない。しかしなにも克服できないということではない。ケンカや攻め合いでは、解決しないことはわかっている。2人が解決のサークルの中にとどまって結婚を傷つけたり殺したりしてしまわないようにどんなことが出来るかを話し合う必要がある。

この額までなら使っていいよ。その金額は僕が使ってよいと思う金額以上ではあるが、妥協点を見出そうとする僕の努力だ。

私の希望よりも節約するわ。でもこれ以下では無理よ。
両者の需要範囲が一致すれば、話し合いは成功と言える。こうなれば、結婚が個人の願望よりも優先されたことになる。
このような最初の話し合いで、妥協点が見出せなかったら、
「僕が今求めているものは、この結婚よりも僕にとって重要だ。僕は今サークルから出る。しかし、もう一度話し合うつもりだ」
熟考して、次にサークルの中に入れば、
「このサークルの中に入っていることが、お金を使うこと、あるいは貯めることよりも重要だと思う」
このサークルの存在とそれを使う意思があるだけで、問題は解決に向かう。

A さん
へー、自分の願望よりも、結婚を良くするためにという視点なのね
おゆき
そう、サークルの中で、何が嫌で何を譲る気持ちがあるのかを話すことなのよ。自分の行動しかコントロールできないのだから、自分が何をする気持ちがあるかということだけを話して、相手に何をしてほしいかという話をするのではないのよ
A さん
なるほど

解決のサークル

おゆき
基本的欲求は、第2章で読んだように、遺伝子によって決まっているのだから、欲求の強弱が違う相手を責めるということは、背が低いと言って相手を責めるようなものよ
A さん
あーわかりやすい。私は背が低いことを責めないのに、お金の使い方の違いは責めるかも
おゆき
うん、私もやりがち。でも、相手の性格を責めてもしかたないと知っていると、修正はできるよね。互いの基本的欲求の強さを知って、受け入れて、お互いの妥協点を見出すということかな。本では、生存以外の他の基本的欲求、愛所属、力、自由、楽しみ、それぞれの強弱が違うパターンの話も書かれているから、興味があったら見てみて

広告

性格の違う人とどうやってうまくやっていくには?

私たちの性格は、遺伝子によって組み込まれた欲求の強さと弱さの組み合わせから作られ、各自にとって特有なものです。
性格が一致しない人とうまくやっていくには、自分の欲求プロフィールと相手の欲求プロフィールの違いを知り、どの欲求がぶつかり合っているかに気づき、対処することです。

グラッサー博士の選択理論の本を読んでみよう。第1章から第4章まではこちらです。

第1章 人は内側から動機づけられている

https://oyuki3.com/archives/3554

第2章 人は遺伝子の指示で動く

https://oyuki3.com/archives/3618

第3章 あなたのイメージ写真は?

https://oyuki3.com/archives/3697

第4章 落ち込みも自分の選択

https://oyuki3.com/archives/3746

選択理論の記事では、こちらもよく読まれています。

遅刻した人になんと声をかけますか?

あなたのせいで怒っているのではなく、あなたが怒りを選択している

広告

この記事を書いた人

yukitakaide

おゆき

仙台在住のおゆき です。
心の健康、体の健康を実践しています。

心の健康については、選択理論心理学を毎日生かしています。2012年より学び続けて、2015年選択理論心理士になりました。

体の健康については、グリーンスムージーを2011年より毎日飲んでいます。2013年にグリーンスムージーマスターを取得しました。

心の健康と体の健康を維持して、気持ち良く毎日過ごしています。

詳しいプロフィールはこちら

アーカイブ