誰の行動をコントロールできる?
予防するためには、次のように自問自答することだ。
今これを口にすれば、あるいはこの行動をすれば、2人の関係は近くなるか、遠く離れることになるか
あなたが変わらないのにどうして私が変わらなければならないの?
カウンセラー「お二人がここにいらっしゃったのは、結婚生活を良くしようと思ってのことと理解してよろしいですね」
夫エドと妻カレン 「そのとおりです」カウンセラー「この結婚の何が間違っていると思いますか?」
妻カレン「夫が間違っていて、私が使うお金を監視しています」
夫エド「クレジットカードは全部限度額まで使い切っているのに、妻は、僕のことをケチだと文句を言います」
お互いに相手が間違っていると答えます。カウンセラー「あなたは誰の行動をコントロールできますか」
妻カレン「私は夫の行動をコントロールできないけれど、夫は私の行動をコントロールしようとしている。でも、私はみじめに感じているから成功していないわ」
夫エド「もし、僕が君の浪費癖をコントロールできたら、ここにはきていないよ」
お互いに、相手をコントロールできないと答えます。カウンセラー「あなたがたの結婚の何か良いことを話してください」
夫エド「彼女の姉が私のことを世間知らずと馬鹿にすると、妻はそれを否定してくれます。それはうれしいです」
妻カレン「3週間の休みをとって休暇で出かけるときです」カウンセラー「今週、これをすればこの結婚が良くなると思うことを何か考えてください。自分ですることです。相手がすることではありません」
夫エド「僕はこの1週間お金のことを一度も口にしないで過ごすことができます」
妻カレン「もう少し優しくすることができるわ」カウンセラー「結婚を改善するためにさらに追加でできることを思いついたら、何かしてみてください」
夫エドも妻カレンも「来たときよりも気分がいいです」カウンセラー「想像上の大きなチョークで、エドとカレンを囲むサークルを描きます。
その中では、一人一人が欲しいものよりも、結婚に優先権があります。『すべき』も『ねばならね』もありません。『あなたがしなさい』もありません。あるのは、『私がします』だけです」カウンセリングしたカップルのほとんどは、エドやカレンのように、一人一人では有能であった。彼らが思いつけないのは、互いにうまくやっていく方法である。
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結婚生活で問題が起きたら、解決のサークルを使おう
1あなたは、本当に助けが必要でここにいるのですか?それとも、すでに離婚の決意を固めていて、自分は助けを得ようとしたと言いたいのですか。
2一言でいうなら、この結婚の何が問題だと思っていますか。
3あなたは、だれの行動をコントロールできますか。
4あなたの結婚で一つだけ良いことを話してください。
5今週、結婚を良くすると思うことを何かするとしたらそれはなんですか。それが何であれ、あなたが自分でできること。相手がするしないにかかわらず、自分ひとりでできることです。
6今週中に、ここで考えたものの他に追加して何かを考えるつもりがありますか。前の質問にあったように「自分のすることだけをコントロールできる」という同じ原則に従って、それを行動に移してください。
- 質問1は、クライアントが本当に助けが欲しいかの確認をするため
- 質問2は、相手を責めるということは外的コントロールそのものであって、結婚に対して破壊的であると指摘するため
- 質問3は、自分にではなく他人に焦点を合わせる習慣を持っていることから抜け出すため
- 質問4は、責め合いと文句から切り離すため。良いことを話すと怒りや相手を責める気持ちが消えて、その後の進行がスムーズになる。
- 質問5と6は、具体的に自分たちができる肯定的なことに焦点を合わせるため
質問4では、良いことを話すと怒りや相手を責める気持ちが消えて、その後の進行がスムーズになると言うことが起きているのよ
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コントロールできるのは、自分の行動だけ
何度もくりかえしますが、選択理論では、相手の行動をコントロールすることはできない、できるのは自分の行動だけだと説明しています。
もし、人間関係の問題が起きたら、より良い解決をするために、外的コントロールから内的コントロールに、まずは焦点を合わせることが大切です。
「グラッサー博士の選択理論」本の第1章を読んでみよう。誰でも内側から動機付けられている。
「グラッサー博士の選択理論」本の第2章を読んでみよう。欲求を満たすために行動する。
「グラッサー博士の選択理論」本の第3章 を読んでみよう。あなたの理想の写真は?
「グラッサー博士の選択理論」本の第4章を読んでみよう。落ち込みも自分の選択?
「グラッサー博士の選択理論」本の第5章を読んでみよう。性格の違う人とうまくやっていくには?
「グラッサー博士の選択理論」本の第6章を読んでみよう。葛藤の解決の仕方とは?
グラッサー博士の選択理論第7章を読んでみよう 効果的でない行動をも創り出す??