いきなり怒鳴るA子さん

あなたは、思ってもいないことで、突然怒鳴られたら、どうしますか? 怒鳴った相手をどうみますか?
先日、私はいきなり怒鳴られる体験をしました。町内会費の集金に行った時のことです。
順番で町内会の班長を1年間やることになりました。班長の仕事の中でも、一番気の重い仕事は町内会費の集金です。隣のアパートに住んでいる人達は、顔も知らないくらいですから、まずは去年の班長さんだったA子さんのお宅から、集金を開始しました。去年の町内会費の集金での体験をシェアしてもらい、効率的に集めようと考えたのです。

A子さん宅にて
A子さん「おや、こんにちは。ずいぶん、久しぶりだね」

私  「こんにちは。お元気そうですね。今日は、町内会費の集金にきました。1年分だと、3600円、半年分だと、1800円です。どちらにしますか?」

A子さん「え~、あんた、何度集金に来れば、気が済むんだ ! もう、今日は払わん。来るたびに金、金って」

私  「え~なにをいっているんですか? 今年度初めての集金ですよ。去年は、私があなたに町内会費を払ったじゃないですか」

A子さん「もう、家に来るな、さっさと帰れ。あんたの顔も見たくないわ」
A子さんはそう言うと、私を手で押しのけてきました。とうとう、私は玄関から追い出されてしまったのです。

もし、あなたが私の立場なら、A子さんをどうみますか
私は、A子さんを否定的にみました。「私は、去年あなたに町内会費を払ったじゃないの」と反論しましたし、「逆の立場になった途端、あの態度は何よ、いきなり怒鳴ることないじゃない」とムカッとして気分が悪くなったのです。

いきなり怒鳴るA子さんへの見方が変化した?

別のお宅の集金に歩いている途中、A子さん宅のお嫁さんにバッタリ会いました。

お嫁さん「あら、こんにちは」

私「こんにちは。今、町内会費の集金にA子さん宅に行ったんですけれど、A子さんに追いかえされたんです。なんか、かなり怒っているようなんですが。私何か気にさわることをしたのかしら?」

お嫁さん「ごめんなさい。義母は、認知症なんです。お金のことになると、私も泥棒扱いをされることがあるくらいなのです。いやな思いさせてごめんなさい」

私「えー、私が、最初にドアを開けたとき、A子さんは、ニコニコして、『こんにちは』っていつものようにいうし、私のことわかっているようだから、認知症とは思わなかった。A子さんは去年の町内会費を集めに来ていたし、びっくりです」

お嫁さん「あたりさわりのない会話はできるので、すぐに認知症とわからないのです。自分がどうしてよいかわからないと不安になって、怒りだすんです。お金の計算はできないし、お金をどこにしまったかも忘れるのです」

私 「A子さんも、混乱して苦しいんですね」

さて、あなたが私の立場なら、A子さんをどうみますか? 認知症の情報が加わる前と後で、A子さんへの見方は変わりましたか?
私は、「いきなり怒鳴るイヤなA子さん」と否定的にみていたのですが、「認知症のA子さん」という情報が加わっただけで、A子さんへの否定的な見方はなくなり、怒りは消えました。

事実は一つ、その事実をどう解釈するかは、無数。

認知症の情報を得る前と後で、A子さんが怒鳴っているという事実は、何も変わっていないのにもかかわらず、私の中では、ハッと見方が変わる体験をしました。
ふと、選択理論心理学での学びと結びつきました。知覚の視点からカウンセリングをしたロールプレイを思い出したのです。
クライアントは、起こった出来事を「否定的」にみています。カウンセラーは、情報提供をして、クライアントがその出来事を「肯定的」「中立的」に捉えることができるように質問を重ねていきます。もし、自分に使えば、セルフコントロールになります。

選択理論心理学では、
起きている事実に「肯定的」「否定的」と価値をつけて見ることを「高い知覚で見る」
起きている事実を、価値をつけずにありのままを一つの情報として見ることを「低い知覚で見る」
と説明しています。

今回の出来事で見ていくと、
起きている事実
A子さんが怒鳴っている。
高い知覚で見る
A子さんが怒鳴っているのをみて「A子さんのあの態度は何よ、いきなり怒鳴ることは、ないじゃない」とA子さんに「否定的」な価値をつけて、ムカッとして気分が悪くなる。
低い知覚で見る
A子さんが怒鳴っているという情報としてとらえる。
もし、認知症の情報を得る前でも、私が、A子さんを低い知覚で見ることができていたなら、ムカッとして気分が悪くならずにすんだかもしれません。怒鳴られた時に、「高い知覚で見ていないか? 」 を自分に問いかけることができたら、余計な誤解を生まずに済んだかもしれません。

事実は一つ、その事実をどう解釈するかは、無数にあります。日常生活で知覚するほとんど全てのものに良い悪いという価値をつけてしまいがちです。意識しない限り、自分がそうしていることにすら気づかないでいます。怒鳴られた出来事に対して、「高い知覚でみていないか? 低い知覚でみているか? 」と自分の見方を意識すると、周りの人たちとの誤解は減るかもしれません。低い知覚でみると事実と違う判断を下すリスクを下げます。
今度、あなたが、突然怒鳴られたら、低い知覚でみることを試してみませんか?

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この記事を書いた人

おゆき

おゆき

仙台在住のおゆき です。
心の健康、体の健康を実践しています。

心の健康については、選択理論心理学を毎日生かしています。2012年より学び続けて、2015年選択理論心理士になりました。

体の健康については、グリーンスムージーを2011年より毎日飲んでいます。2013年にグリーンスムージーマスターを取得しました。

心の健康と体の健康を維持して、気持ち良く毎日過ごしています。

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