セミナーでは、相手と自分に2ポイント以上の差がある欲求に注目して、自分たちには違いがあること、そして、その違いはなくならないことを受け入れる必要があるって習った。そして、この違いがトラブルとなる可能性があるから、調整が必要って言われたけれど、具体的に2ポイント以上違っている人達の具体的な話が聞いてみたいわ
本の著者グラッサー博士と奥様のカーリンさんの欲求プロフィールの話や、小説『マディソン郡の橋』のロバートとフランチェスカの欲求プロフィールもでてくるのよ
自由でいたい夫と愛が欲しい妻
『結婚の謎』には、欲求プロフィールの差がある夫婦のエピソードが載っています。
夫イアンと妻エレンは、愛所属、力、自由の欲求に、2ポイントの差がある夫婦です。
妻エレンは、夫イアンに愛を求めていたのですが、それを受け取ることができずに、不倫をしていました。
- 夫イアン 生存3 愛所属2 力2 自由4 楽しみ3
- 妻エレン 生存3 愛所属4 力4 自由2 楽しみ3
夫婦は、お互いの欲求プロフィールの数字を比較することで、お互いに違いがあることを知りました。
- 夫イアンは平均より強い「自由」の欲求を持っていること
- 妻エレンは平均より強い「愛所属」と「力」の欲求を持っていること
簡単に表現すると、夫イアンは、自由を求めるタイプ、妻エレンは、愛を求めるタイプです。妻エレンは、愛所属の欲求を満たせずに、不倫をしたというわけです。
二人はお互いの違いについて、話し合いをしました。
イアンは、エレンの愛所属の欲求が強いため、自分が与える以上に彼女は愛情を求めるのだと行動の理由がわかりました。エレンは力の欲求が強いので、強くイアンの愛情を求めていました。それは、イアンにとってはまるで批判されているように感じていたのだと気づきます。
逆にエレンは、イアンが彼女の望むような愛情表現をできない理由がわかりました。エレンは、自分がもっとイアンの愛を得たくて、彼女が望むように彼が振る舞うよう彼を強制していたことに気づきます。つまり、そのつもりはなくても、イアンを自由にさせるのを渋っている印象を与えていたのです。エレンは、イアンの自由の欲求が強いことを理解して、自分の愛に縛らずに彼を干渉しない方がいいと気づきます。自由を奪うつもりはなかったのだとイアンに話します。
イアンとエレンは、数字を比較しながら話し合い、お互いの行動の理由を理解できました。違いを知らなければ、問題解決はありえないのです。
そして、お互いがそれぞれの欲求の強さを意識して関わると、誤解を避けられて関係は良くなっていきます。
愛する人の基本的欲求プロフィールを知ろう
選択理論では、人は基本的欲求を満たすために行動すると説明しています。
基本的欲求は、
- 生存
- 愛所属
- 力
- 自由
- 楽しみ
の5種類があります。
誰でも、基本的欲求を5種類持っていますが、人によって欲求の強弱は違います。欲求が強いと5、低いと1で表します。基本的欲求プロフィールは、5つの数字でできています。
例えば、
- あなたの欲求がすべて平均並みの強さなら、プロフィールは、33333
- あなたの欲求がすべてとても強いなら、プロフィールは、55555
- あなたの欲求がすべてとても弱いなら、プロフィールは、11111
となります。
あなたはどの欲求が強いですか?あなたのパートナーは、何の欲求が強いですか?
選択理論では、誰でも基本的欲求を満たすと幸せ、満たせないと不幸せと感じます。家族も自分もそれぞれの基本的欲求プロフィールをお互いに知り、違っている点があることを理解した上で接することができれば、それぞれが欲求充足できる関係が築け幸せになれるのです。
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