仕事でのミスが多くて落ち込むOLが、どのように抜け出したのか?
自信がなくて落ち込んでいたA子さんは、車の前輪後輪の例えを使って、良い方向にハンドルを切ることができました。
選択理論で説明している、車の前輪後輪の例えを使えば、誰でも自分でハンドルを握って、行きたい方向に方向転換できるのです。
仕事でのミスが多くて落ち込むA子さんは、入社して4年目のOLです。自分のことをダメな人間だと思っています。
上司や同僚は何も言わないけれども、ミスの多いやつだと内心笑っているのではと思うと、悲しくて涙が出るそうです。
この仕事は好きですが、自信がなくて落ち込んでいるようです。
私「会社に行けなくなるまで、ダメな人間だとご自身にメッセージを送り続けますか?」
選択理論を使って考えると?
ミスをしたこと自体は変えられないことですが、ミスをした後どう行動するかは変えられます。
今回のA子さんの事例では、ミスをした後どうするかについて、選択理論の全行動の概念を使い、自分に送るメッセージを変えました。
全行動とは、行為、思考、生理反応、感情4つの要素から成り立っています。4つの要素が一緒に動くので、全行動と言います。
選択理論では、全行動を車の車輪に例えていて、行為と思考は前輪、感情と生理反応は後輪にあたります。
A子さんが、車のハンドルを操作して動かすことができるのは、前輪の作用です。後輪は、前輪の行く方向についていくだけです。
つまり、前輪の行為と思考は、A子さんご自身で直接変えることができますが、後輪の感情と生理反応は、前輪を変えることで、間接的に変えられるのです。
例えば、汗をかいてくださいと言われても、後輪の生理反応を直接変えることはできません。走るなど前輪の行為を変化させることによって、汗をかくことができます。
上記のA子さんを全行動に落とし込むと、
前輪の行為は、おどおどしている。
前輪の思考は、ダメな人間だって考えている。
後輪の感情は、悲しい。
後輪の生理反応は、涙がでる。
上記のA子さんの事例では、A子さんがコントロールできる前輪の思考を
「ミスをする私はダメな人間」というものから、「ミスは誰でもするから、その後、ちゃんとフォローできればいいよ、これを次に生かせばいいよ」
と変えました。
前輪の思考が変わると、後輪の感情も生理反応も前輪について行くので、変わります。
今回のA子さんは、思考を変えましたが、行為を変える方法もあります。
後輪の感情や生理反応を変えたければ、前輪の行為と思考を良い方向に持っていけばいいのです。
車を運転する方なら、おわかりだと思いますが、車のハンドルを、ほんの5度傾けるだけでも、車の進む方向は大きく変わりますよね。
前輪の行為と思考をほんの少し変えるだけで、見えている景色もだいぶ変わります。自分でハンドルを握って、行きたい方向に方向転換できるのです。
落ち込んだ時に、変えられる行為と思考に焦点を当ててみてください。嫌な感情から抜け出すヒントが見えてくるに違いありません。
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