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家事の分担を夫にもっと負担してほしい妻、選択理論で考えると?

初めて選択理論のカウンセリングロールプレイを見た方から、感想をいただきました。
「カウンセラーが、こうした方がいいと提案をするのではなくて、質問をしていきながら考える材料を提供する感じで、クライエントが自分で考えて気づく過程が新鮮でした」
選択理論のカウンセリングでは、クライエント自身がどうするかを考えていくのです。同じ事例でも、クライエントによって切り口は、変わってきます。

今回は、ご主人に家事をもっと分担してほしいというA子さんから、どうしたらいいかという相談です。さて、A子さんは、どのように解決していったのでしょうか?

家事の分担を夫にもっと負担してほしい妻

A子 さん
 「夫も私も、フルタイムで働いています。お互いの仕事については、応援し合っている関係だと思いますが、家の中でやらなければならない家事の割合は、私が多くて、負担に感じています。夫にもっと家事の分担をしてもらいたいのですが、やってもらえません。なんとか、夫にも気持ちよく家事をやってもらいたい。どうしたらいいですか」

おゆき
 「そもそも、結婚する前に家事の分担については、充分な話し合いはなさったのですか?」

A子さん
「いいえ、結婚後の家事分担について、話し合いはしていません。昔からお互いに知っていて、そんなことを考えもしませんでした」

おゆき
 「そうなんですね。昔から知っている人だったけど、実際に暮らしてみると、こんなはずではなかったという感じですか?」

A子さん
「ええ。夫は、もっと責任を持って家事をやってくれると思っていました」

おゆき
「なるほど、今はA子さんばかりやっている感じなんですね。今まで、改善をするためにどんなことを試してきたのですか?」

A子さん
 「エクセルに、家事一覧とそれぞれの負担割合を出し、私が、やっている割合が多いということを提示しました。夫は、この家事項目の負担割合のつけ方では基準があいまいで、受け入れられないと突っぱねてきました。私は、くやしくてしばらく口をきかなかったら夫が折れるかと思ったけれども、それはダメでした」

おゆき
 「負担割合を出しても、効果はなかったのですね。このまま続くとどんな関係になりそうですか?」

A子さん
 「夫婦の会話もギスギスしてきて、まるで事務連絡をしているような感じです。そばで聞いている息子が、両親の仲が悪いと思ってしまうのではと心配です」

おゆき
 「今は、息子さんに影響は出ているのですか?」

A子 さん
 「お父さんとお母さんの会話はどうなっていくのだろうと顔色を伺っているようなところがあります」

おゆき
 「息子さんにとって、どんな家庭が理想だと考えますか?」

A子 さん
 「夫と私が協力して子育てができる、会話のある家庭です」

おゆき
「ご主人と協力して子育てができる、会話のある家庭のお手伝いができたらと思います。自分の願っているように人が動かないというのは、夫婦だけでなく、いろいろな場面でありますよね。例えば、会社の中でも保育園の中でもあると思うのですけれども、その時にどうするかです。
今息子さんは、ご両親のやり取りをみているわけですよね。このやり取りをそばで見続けた息子さんが、保育園で思うようにならない時に、そのやり取りを真似するとします。
例えば、息子さんが、『保育園で、僕は砂をちゃんと運んできた。はなちゃんは水を運ぶ係なのに運んでこなかった。負担割合が不公平だから、僕は、はなちゃんと口を聞かなかった』と言ったとします。もし、息子さんがこの方法を身につけたならば、保育園の中でどうなりそうですか?」

A さん
「保育園の中で、息子とはなちゃんは口をきかなくなりそうです。私の真似をしているなと思います」

おゆき
「真似をしている息子さんから、『はなちゃんは不公平だから、口をきかないことにしたの。いいよね?』と言われたら、A子さんは『そうね。いいことね』と言いますか?」

A さん
 「いいえ。『もう少し譲り合ってやってほしいな』と答えます。今、息子を通して、自分のした行動を客感的に見た感じがします」

おゆき
「なるほど、譲り合いですね。家事のやることリストを明確化して伝えることはいいことだと思います。その伝える目的が、ご主人を批判をするために提示するのか、客観的に自分が困っているために提示するのかの違いで、伝わり方はおそらく違うと思います。実際に、エクセルに家事一覧とそれぞれの負担割合を提示したときは、どちらの目的で伝えましたか?」

A さん
「夫を批判をするための提示だったと思います。私がこんなに負担をしているという証拠を見せて、夫に『どうだ』って感じで出しました。今思えば、例えば、ゲーム感覚で、お互いにどの家事をするか選ぶなどすれば良かったです。もしかしたら、夫も私もそれぞれ得意な家事をお互いに選んだら、そばにいた息子もできる家事を選んだかもしれません。家族を巻き込んで、家事攻略ゲームみたいにすれば楽しいかもしれませんよね」

選択理論で考えると

A子さんは、「エクセルで家事一覧を作り、それぞれの負担割合を出し、A子さんの負担が大きいと提示して、反対された時は口をきかずにご主人が折れるのを待つ」という行動をとりました。
上記の質問をしていく課程で、子供からの見方を通して、A子さんは自分の行動を振り返りハッとしました。ハッとしたのは、息子さんがA子さんの上質世界に入っているからです。

選択理論では、「誰でも上質世界にあるものを得ようとして行動している」と説明しています。

上記のA子さんの例では、A子さんの上質世界に息子さんが入っていました。息子さんにとっての理想の家庭を築きたいという、行動の動機づけがありました。
誰でも上質世界にあるものを得るために行動する、つまり、ご主人も彼の上質世界にあるものを得るために行動します。
もし、A子さんがご主人に自分の話に関心を持って耳を傾けて欲しいのであれば、A子さんをご主人の上質世界に入れてもらうような関わりが大切です。
家事攻略ゲームの話を進めていくにあたって、ご主人の上質世界に入れてもらうような関わりが、まず大切だということを気づいていただきました。
A子さんの「口をきかない」というかたくなな行動が、ご主人の上質世界に入れてもらう行動なのかどうか、もし違うのであれば、ご主人の上質世界に入れてもらうような関わりとは、どんなことかを一緒に考えていきました。

誰でも、自分の憧れの人や愛する人など、上質世界にいる人から言われたことは、耳に入って来やすいものですし、もし、同じことを知らない人や嫌いな人から言われたとしたら、なかなか聞く耳を持ちませんよね。

A子さんは、ご主人という大切な人の上質世界に、自分を入れてもらえるような関わりをしていこうと決意しました。

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この記事を書いた人

yukitakaide

おゆき

仙台在住のおゆき です。
心の健康、体の健康を実践しています。

心の健康については、選択理論心理学を毎日生かしています。2012年より学び続けて、2015年選択理論心理士になりました。

体の健康については、グリーンスムージーを2011年より毎日飲んでいます。2013年にグリーンスムージーマスターを取得しました。

心の健康と体の健康を維持して、気持ち良く毎日過ごしています。

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