初めて選択理論のカウンセリングロールプレイを見た方から、感想をいただきました。
「カウンセラーが、こうした方がいいと提案をするのではなくて、質問をしていきながら考える材料を提供する感じで、クライエントが自分で考えて気づく過程が新鮮でした」
選択理論のカウンセリングでは、クライエント自身がどうするかを考えていくのです。同じ事例でも、クライエントによって切り口は、変わってきます。
今回は、ご主人に家事をもっと分担してほしいというA子さんから、どうしたらいいかという相談です。さて、A子さんは、どのように解決していったのでしょうか?
家事の分担を夫にもっと負担してほしい妻
今息子さんは、ご両親のやり取りをみているわけですよね。このやり取りをそばで見続けた息子さんが、保育園で思うようにならない時に、そのやり取りを真似するとします。
例えば、息子さんが、『保育園で、僕は砂をちゃんと運んできた。はなちゃんは水を運ぶ係なのに運んでこなかった。負担割合が不公平だから、僕は、はなちゃんと口を聞かなかった』と言ったとします。もし、息子さんがこの方法を身につけたならば、保育園の中でどうなりそうですか?」
選択理論で考えると
A子さんは、「エクセルで家事一覧を作り、それぞれの負担割合を出し、A子さんの負担が大きいと提示して、反対された時は口をきかずにご主人が折れるのを待つ」という行動をとりました。
上記の質問をしていく課程で、子供からの見方を通して、A子さんは自分の行動を振り返りハッとしました。ハッとしたのは、息子さんがA子さんの上質世界に入っているからです。
選択理論では、「誰でも上質世界にあるものを得ようとして行動している」と説明しています。
上記のA子さんの例では、A子さんの上質世界に息子さんが入っていました。息子さんにとっての理想の家庭を築きたいという、行動の動機づけがありました。
誰でも上質世界にあるものを得るために行動する、つまり、ご主人も彼の上質世界にあるものを得るために行動します。
もし、A子さんがご主人に自分の話に関心を持って耳を傾けて欲しいのであれば、A子さんをご主人の上質世界に入れてもらうような関わりが大切です。
家事攻略ゲームの話を進めていくにあたって、ご主人の上質世界に入れてもらうような関わりが、まず大切だということを気づいていただきました。
A子さんの「口をきかない」というかたくなな行動が、ご主人の上質世界に入れてもらう行動なのかどうか、もし違うのであれば、ご主人の上質世界に入れてもらうような関わりとは、どんなことかを一緒に考えていきました。
誰でも、自分の憧れの人や愛する人など、上質世界にいる人から言われたことは、耳に入って来やすいものですし、もし、同じことを知らない人や嫌いな人から言われたとしたら、なかなか聞く耳を持ちませんよね。
A子さんは、ご主人という大切な人の上質世界に、自分を入れてもらえるような関わりをしていこうと決意しました。
広告
この記事を読んでいる人は、こんな記事も読んでいます。
- 他の人がほめられると、ねたんでしまう女性。選択理論で考えると?
- インタビューでは、〇〇を聞くと、相手はどんどん話し出す⁉︎ 自分がインタビューを受けて実感したこと。
- 遅刻した部下になんと声をかけますか?選択理論で考える。
- 息子の進学を巡って夫婦の考え方が違う。選択理論ではどう考える?
- 突然、怒鳴られたら、どうしますか? 選択理論で考えると?