小学生の一人息子の進学を巡って夫と妻のそれぞれの考え
太郎さんは、小学生の一人息子の進学を巡って、妻と意見が合わず困っています。
太郎さんの奥さん花子さんは、子供が少ない時代なんだから、中学受験をして私立校を目指すのが当然と言っているそうです。今から、塾に行って準備をするべきと考えています。太郎さんは、小学生に無理をさせる必要はないし、受験をしないで公立でのびのびと自由にさせたらいいと花子さんに伝えるのですが、理解を得られないそうです。
どうしたらいい?
私「花子さんが、中学受験をして私立校に行かせたいとおっしゃっているのは、何のためなのでしょうか?」
太郎さん「息子に幸せな人生を送って欲しいためだと思います」
私 「とすると、この選択をしたら息子さんが幸せになると、花子さんは、考えているのですか?」
太郎さん 「そうです」
私 「では、太郎さんがのびのび自由にさせたらいいとおっしゃっているのは、何のためなのでしょうか?」
太郎さん 「息子に幸せな人生を送って欲しいためです」
私 「最終的に求めていることは、太郎さんも花子さんも、息子さんに幸せな人生を送ってほしいということで、一緒なんですよね?」
太郎さん 「そうです」
私 「ということは、お二人とも、息子さんの幸せを願っているけれども、それをかなえる方法が違っているということですか?」
太郎さん「確かに」
私「もし、息子さんに聞いたら、太郎さんの考えと花子さんの考えと、どちらを選択すると思いますか?息子さんが、太郎さんの考えでもなく、花子さんの考えでもない、どちらでもない自分の考えを持っている可能性は、ありますか?」
太郎さん「そう言われてみると、息子の考えは、どうなのだろうか? よくわからないです」
私「そもそも、この選択権は誰にあると思いますか?」
太郎さん 「選択権は、息子にありますね。妻とは、進路について、言い争いになるけれども、息子はどう考えているのだろう?」
私 「そうですよね。それに、太郎さんと花子さんが言い合いになるのを、息子さんが見たら、幸せですか?」
太郎さん 「僕らが言い争いをしていたら、辛いかもしれません」
私 「子供のために親ができる最大のことは、夫婦の仲が良いことと、私の先生から聞きました。太郎さんと花子さんが仲の良い土台があった上で、息子さんが、どういう選択をしたらいいのか判断力をつける関わりができたら、どうですか?」
太郎さん「なるほど、そうですね。どうもありがとうございます」
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父、母、息子、それぞれの上質世界には?
選択理論では、人は、誰でも脳の中に上質世界を持っていると説明しています。
親の上質世界と子供の上質世界、夫の上司世界と妻の上質世界は、異なっています。上質世界がすっかり一致している人は、いません。
人は、誰でも自分の上質世界を得ようとして、行動します。相手に自分の上質世界を押し付けると、問題が生じます。
この事例では、太郎さんと花子さんの上質世界は、それぞれ違っていましたし、息子さんの上質世界は、具体的にわかりませんでした。
太郎さんの上質世界 受験しないで公立でのびのびと自由に学ぶ息子
花子さんの上質世界 中学受験をして私立校で学ぶ息子
息子さんの上質世界 ?
息子さんの上質世界が具体的になれば、息子さんがどう行動するかは、自ら選択をできるようになります。息子さんの上質世界を具体的にするために、太郎さんと花子さんは、協力をすることにしました。
その後、太郎さんは、花子さんに、
「この件で、僕らがけんかして仲が悪くなったら、息子は、辛いと感じるかもしれない。息子がどうしたいかを選択したら、僕は、それを応援したいと思うけれど、どうかな?
息子が選択をするにあたり、考えられる選択肢は、全部提示して、それぞれのメリットとデメリットをみんなで一緒に考えたら、どうかな?」と提案したそうです。
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